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黄色いSRが遊びに帰ってきた話

 

2021年の春。

 

トライアンフのボンネビルT120に乗り換えるために手放したヤマハSR400。ヤマハ創業60周年記念車の黄色いストロボカラーがよくて2017年に新車で買ったバイクだ。

 

 

SR400は、排ガス規制の関係で2021年のファイナルモデルをもって生産終了となり、もう新車で手に入れることはできない。ボンネビルを購入するにあたり、SRをどうするかとても悩んだ。決してSRに飽きたとか、不具合があったとかそういうわけではなかったので、そのまま手元に置いといてもいいと思っていたが・・・

 

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しかし、2台持ちのコストとSRというバイクは始動もキックオンリーで、おまけに古い設計のシングルエンジン特有の振動で長時間乗ると体中が痺れてくるような無骨なバイク。もちろんそこがいいのだが、きっとボンネビルを買ったらSRの出番が激減するのは目に見えていた。

 

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当時、コロナで密を避けるためにバイクが見直されバイクブームの様相だった。さらに輪をかけてSRの生産中止で中古価格が爆上がりして、新車価格の倍の値段が付く車両もあったぐらいだ。

 

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「高値で売れるのだったら手放してもいいか」

 

そう決断して手放したSR。しかしこのブログにはSRの記事も多くそのまま残してある。このSRで北海道をツーリングした記録は大事な思い出だ。

 

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今でもいくつかの記事は検索上位に表示されることもあるようで、”SR400” ”ブログ” などで検索するとすぐに見つかる。

 

*  *  *

 

ある日、X(Twitter)の方で誰かがフォローしてくれた。そのフォロワーもSRに乗っているようだ。ストロボカラーの60th限定車。自分が乗っていたのと同じだ。

 

気になって、そのアカウントのポストを遡って見ていくと、どうも似ている。自分が乗っていたSRと。シートはタックロールの入った段付きの社外品に変わっていて、マフラーはノーマルにエキパイだけSP忠男のPOWERBOXになっているが、ゴールドのハイスロットルプーリーやボアエースのハンドル、エアクリーナーはK&Nが最初から入っていると書いてあった。

 

「こんなに一致するか?」

 

走っているエリアも重なる。近い。

 

自分のブログやXを見て、そのフォロワーも確信したに違いない。

 

「きっと自分が乗ってるSRの元オーナーだ」

 

*  *  *

 

とは言え、元オーナーが出ていくのもどうなんだろう? と考えてしまった。いままで何台もバイクを乗り換える度に売却してきたが、その後のバイクがどうなったかを知る機会はない。売ったお店の人に聞いても、どんな人が買っていったかを詳しく聞くこともないので、その後の行方知らずだ。

 

ただ、こうしてSNSに記録を残しておけば、何の気なしに検索して目に触れることもあるだろう。

 

あるポストで、自分のブログに書いてある「ラピッドバイクイージー」に触れられていて

 

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ゴメン🙏 それはヤフオクで売ってしまったのだ。はじめて現オーナーのXに返信した。

 

そこからこんな感じ。

 

 

ノーマルマフラーやウインカーなど、いくつかのパーツが倉庫に眠っている。もう自分が持っていてもしようがないし、必要ならば差し上げますとDMをした。

 

*  *  *

 

休みの日にわざわざうちまでパーツを取りに来てくれた。かさばるパーツはバイクでは運べないので、クルマで来てくださいと伝えた。当然、SRで来ることはないだろうと思っていた。

 

「近くまで来ました」と連絡をもらって、

 

「通りまで出ますので、そのまま坂を真っ直ぐ上がってきてください」と伝えると

 

「ドコドコドコッ」と懐かしいサウンド。

 

「あれ?」

 

坂の向こうから紛れもなく黄色いストロボカラーのSRがやってくる。

 

ヘルメットを脱ぐと

 

「やっぱり、このシチュエーションではSRで来ないといけないでしょう」と気をつかってくれて寒い中をわざわざSRで来てくれたのだ。

 

クルマは彼の母親が運転してしてきてくれた。

 

現オーナーはなんと大学生! そんな若いのにSRなんて渋いバイク選んだのだろう?

 

バイク屋でこのストロボカラーのSRを見て一目惚れしましたとうれしそうに語ってくれた。

 

思いがけないサプライズでSRとの再会することができた。SRの距離は2万キロを大きく超えていた。しかしタンクはピカピカで、どこもやれた感じはしない。彼の前に一人オーナーを挟んでいるみたいだが、そのオーナーも大事に乗ってくれたみたいだ。

 

「ぜひ、またがってみてください」と言われ、久しぶりにSRにまたがった。

 

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ああ、このボアエースのハンドルのポジションが絶妙なんだよな。SRのアナログメーターは芸術品だよな。最近のバイクは多機能の液晶メーターが主流だが、昭和生まれのおじさんには、ケーブルでつながれたブルブル震えるメーターがやっぱり落ち着くよ。

 

 

今はこんなに若いオーナーを乗せて、元気に走り回っているんだ。キミはいいオーナーに乗り継がれているんだな。

 

なんかヤマハのPVを彷彿させる。

 


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若い3代目オーナーは、この春から社会人になって地元を離れるという。

 

「そうか。休みで帰省したときにでも2台で走ろう」と約束して、彼はキック一発でエンジンをかけると、あのシングルの音を響かせて遠ざかっていった。

 

何かと問題のあるSNSも、案外捨てたもんじゃない。

 

 

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