今年の7月はオリンピック開会式の関係で4連休となった。最初の2日間は家の中の片づけたり、買い物に行ったり、庭の草刈りをしたりと、こまごまとした用事を済ませて、ちょっとだけバド(愛車のボンネビルT120のこと)を走らして、あとはクーラーの効いた部屋で本を読んだり、ネット空間を徘徊したり・・・
残りの2日間も特に予定はなく、「これは、絶対ダラダラと過ごして、たぶん暑いからトレイルにも行かず、気がついたら日曜日の夕方になっているんだろうな」と、ふと思う。
「よし、キャンプに行こう」
もちろんバイクで。いつも、こんな感じで急に思い立つ。だからソロキャンプになる。
前日に「明日キャンプに行かない?」と知人を誘うのも迷惑な話だろうし、だいたいどこに行くのか、何時に出発するのか、何も決めていないので誘いようもない。
ひとまず、前日の夜にキャンプ道具一式を防水バッグやトップケースに詰め込み準備する。
朝、いつもより少しゆっくり目に起きて、それでも9時頃にはバイクに荷物を載せて走り出す。連休なのでどこのキャンプ場も満員御礼だろう。そこで予約の必要もなく、フリーサイトで、比較的空いてそうなマイナーなキャンプ場と言えば、以前に行った長野県阿南町にある「二瀬キャンプ場」。家からもそれほど遠くないので、とりあえずそこをめざす。
途中で買い出しなどを済ませ、道の駅に寄ったりしながら下道でのんびり走っても午後1時には到着。
「あれ、まあ!」
多少は混んでいると思ったら、結構一杯。それもファミリーばかり。ちょうど一組帰っていった場所がポッカリ空いていたので、そこにバイクを突っ込む。ファミリーキャンパーの間に挟まれ、ソロキャンパーとしては、やや居心地が悪いが・・・
場所が決まれば、あとはやることは決まっている。
タープを張り、その下に登山用の小さなテントを張る。
この時点で1本目の麦酒。
炭をおこし、買っておいたアスパラを焼き、豚バラ肉を焼く。
ここでチューハイ2~3本
小腹が空いて、バケットを焼いてレバーペーストを塗ってワインで流し込む。
この間、もちろん無言だ。話し相手はいない。周りはファミリーばかりで賑やかだが、かえってソロキャンパーの孤独感が増幅する。
だんだん日が暮れてくる。
焚き火用の薪を拾っていたら、夫婦で来ていたキャンパーが「たくさん廃材の薪を持ってきたから、よかったら使って」と分けてくれた。ここではじめて人と言葉を交わす。
* * *
最近、ソロキャンプが流行っているらしい。
芸人のヒロシがYouTubeでソロキャンプの動画を公開したら爆発的に人気が出たみたいだ。アニメやドラマのゆるキャン△も人気だ。
ちなみにゆるキャン△の登場人物の名前って、なぜか岐阜や愛知、三重の地名なんだよね。志摩や各務原、大垣、恵那、犬山・・・もう、(志摩以外)全部自分の生活圏やん。なんだかとっても身近に感じる(笑)
ちなみに各務原は「かがみはら」、もしくは「かかみがはら」または「かがみがはら」と読む。市の正式名としては「かかみがはら」が正しいらしいが、正直、アバウトな感じで、県民の間ではどれでも通じる・・・
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で、ソロキャンの話だ。
バイクでキャンプツーリングに行きはじめたころは、試行錯誤に失敗の連続で、でも、やることなすことが新鮮で刺激もあったが、回数をこなしてくると、道具も揃って手順もやることもこなれてくる。ルーティン化するのだ。すると感覚的には作業に近い。
スマホは電波が入らずに使えない。日が暮れてからも時間がたっぷりあって暇を持て余す。そうするとね。焚き火の炎を見つめながらいろんなことを考えちゃうんだよ。それもネガティブなことばかり。ひとりで腹を立てたり、悲しくなったり。
この日は夜から雨が降って、星空を眺めることもできないし、タープの下から動けない。酔いが回るとともに気が滅入ってくる。
早々にテントに潜り込んでシュラフにくるまるけど寝付けない。
そして、ぼんやりまどろんでいたら朝になり、テントから抜け出し簡単な朝食を済ませる。周りでお母さんやお父さんが子どもたちのためにせっせと食事作りしている姿を見ていると、「自分も子どもたちが小さい頃に連れていってやればよかった」って、今になって思うがもう遅い。その頃は自分自身キャンプなんて興味なかったし、カミさんや子どもからもキャンプに行きたいなんて一度も言われたことなかった。
なんとなく居心地が悪くなって早々に撤収に取りかかってキャンプ場を後にする。
家族やグループばかりのキャンプ場で、ソロでテント張るって、ちょっと憂鬱になるんだな。
一つ学んだ。ソロキャンプの極意。
夏休みや連休などの家族連れが多い時期に、一人でキャンプするのは止めた方がいいってこと。。。
バイクで走り出しちゃえば、そんな気分も吹っ飛んじゃうんだけどね(笑)
オイオイ! 荷物傾いるぞ💦