少し前にバイクでソロキャンプしたとき、
同じくバイクでソロキャンプしていた青年に出合い、
夜遅くまで話し込んでしまったことは、以前の記事に書いたとおり。
寒くなると、どうしてもバイクに乗る機会が減る、というか億劫になる。そこで、せっかく何かのご縁でお知り合いになったのだから、冬になる前に、一度ツーリングにお誘いしてみようとLINEをしたところ、OKのお返事をいただいた。
ちなみに、彼のコードネームは「げんきち」さんだ。
* * *
どこへ行こうか考えて、せっかくだからあまり行ったこのとないところへ行ってみたい。
そうだ。
前にブログで知り合い、遠山郷の木沢小学校でお会いしたナベヲさん。愛知県から長野県の飯田方面に抜けるルートはよくご存じのようで、ときどきブログでもツーリングに行った記事がアップされる。
そこでナベヲさんに「一緒にどうですか?」と連絡したら、幸いOKのお返事をいただき3人でツーリングを楽しむことになった。
ナベヲさんとルートを相談しているとき「気持ちのいい道を走りたいよね~」って話になって、事前にナベヲさんが快走ロードをつなぐツーリングルートを考えてくれた。フツー誘った人が考えるんだけどね (^_^;
ルートはこんな感じ ↓
愛知県から来るナベヲさんとは、国道153号線の「どんぐりの里 いなぶ」で待ち合わせ。この辺のライダーは、みな「どんぐり」と呼ぶ。
「どんぐりに9時集合ね」ってな感じだ。
なんか、おむすび持って遠足に行くみたい(笑)
そこからは、R153 → R418 → R152 ・・・・
この辺まではわかるんだけど、そのあと地図を見返してみても、どこをどう走ったのかよく分からない ┐(´.`)┌
ルートはナベヲさんのブログで紹介されているので、詳しく知りたい方はご参照ください。 <(_ _)>
で、「どんぐり」に9時待ち合わせすることになったけど、岐阜から向かう我われは、その「どんぐり」までが遠い。
岐阜からは高速を使い 東海北陸道 → 東海環状道 → 中央道 で恵那まで行って、そこからは国道257号線で岩村や上矢作を抜けて「どんぐり」まで行く。
これだけで、ざっと100㎞はある。
* * *
最初に予定を合わせた週末はあいにくの雨・・・
仕切り直して、10月後半の日曜日に延期して、当日は晴れ。絶好のツーリング日和となった。
げんきちさんとは、東海北陸自動車道の長良川SAで7時に待ち合わせ。
10月も下旬になると、いや、朝は寒いわ {{ (>_<) }}
げんきちさんのバイクは、MVアグスタ ブルターレ
元気のいい三気筒エンジンを積んだ800ccのストリートファイター。
自分もSRの前に、4気筒のブルターレに乗っていたので、どんなバイクかは想像がつく。
とにかくバイクが「もっと回せ!」と要求してくるバイクだ。SRとは対極にある。
高速は、自分が先を走り、SRのペースに付き合っていただく。がんばって速度上げても100㎞がいいところ。寒いし。今回はフルフェイスのメットにして正解だったよ。
「どんぐり」には、9時少し前に到着。
温かいコーヒーを飲みながら待っていると、しばらくしてサンバーストカラーのSRが「どんぐり」に滑り込んできた。ナベヲさんのバイクだ。
ここからは、ナベヲさんが先頭になってナビゲーションしてくれる。ふだん一人で走ることが多いブルさん。たまに誰かと走っても先頭を行くことが多いから、誰かの後を付いて走ることはあまりない。
いや、楽だわ~ (企画した人がこれではいけません・・・)
ルートだけは、事前にナベヲさんがメールしてくれたので共有していたけど、細かいことは全然決まってない。
ところどころの道の駅で休憩を入れてくれる。
ホント助かる。
なにせ、年取って寒くなると、やたらおしっこが近くなる(汗)
テールランプって、こんな使い方出来るんだ(笑)
工事中の片側交互通行で止まったときの一コマ。マスツーならではの光景だね。
* * *
遠山郷の道の駅で休憩して、ここからのルートを確認する。
ナベヲさんが考えてくれたルートには無かったが、以前ここまで来たときに、行けなかった「天空の山里」と呼ばれる下栗の里に行ってみたい。
そこで、無理を言って寄ってもらうことにした。
国道152号線から下栗へ向かう細く曲がりくねった道に入り、どんどん標高を上げていく。
すっかり有名な観光地になっているようで、駐車場が整備され、売店や食堂まである。
下栗の里を眼下に眺める展望台は、駐車場から山道を20分ぐらい歩いて行ったところにある。せっかくなのでみんなで歩いて行く。
山道とはいえ、きれいに整備されていて歩きやすい。
軽いトレッキングルートだね。涼しくなって山歩きにはいい季節。
おー! 南アルプスだ!
左の山は聖岳かな?
もう2年ぐらい南アルプス登っていない。今年はコロナで林道バスも山小屋も全て休業したらしい。
これは↓ 初めて南アルプスの荒川、赤石を縦走したときの記録。もう5年前か。
山行きたい・・・
そして、展望台から下栗の里を見下ろす。
ニホンのチロルとはよく言ったものだ。よく、こんな急峻な斜面に里を築いたな。なぜ、ここに住もうと思ったのだろう?
* * *
下栗の里で昼食を取ろうと思っていたが、結構な混雑ぶりで「途中、どこか適当なところでお店に入りましょう」ということになり、下栗の里を後にする。
しばらく国道152号線を北上して、無料区間の三遠南信自動車道に乗り、天竜峡のSAに立ち寄る。ナベヲさんがここで昼食を取ろうと入ったみたいだが、案内所があるだけで、食事が出来るところがない。
すでに14時を回っていた。
走っていると、そうそうタイミングよく食事ができるお店があるわけではない。ツーリングにはよくあることだ(あ!っと思ったときは通り過ぎていることも多々)。
天竜峡SAの近くでランチできるお店を検索して電話したら、今日はイベントがあってランチは売り切れたとのこと (T-T)
「じゃ、コンビニでいいよね」
困ったときのコンビニだ(笑)
近くのコンビニでパンとコーヒーを買って遅めのランチ。
全然これでいい。今回はグルメツーじゃないからね。セブンのフィッシュバーガーが意外とうまかったたりする。
* * *
ナベヲさんは、暗くなる前に家に着きたいというので、ここから南に下って岐路に着く。ありがとうナベヲさん。楽しいルートでした。
岐阜組は、とりあえず三遠南信自動車道を飯田本山まで行って、そこからは国道256号線で中津川まで行って中央道で帰るルートを選択。
国道19号に出る手前、妻籠宿から馬篭宿に抜ける旧中山道の県道7号線にルートを取る。
馬篭宿の展望台で休憩を取ろうと、細い急な坂道を上り駐車場へ向かう。
駐車場の入口を通り過ぎてしまい「いけね!」って止まって、するすると後ろに下がり、坂道発進で砂利の駐車場に右折する。
SRだと、軽いし、ステアリングの切れ角も大きいから、なんてことは無い。言ってしまえば原付みたいに扱える。
ところがブルターレだとそうはいかない。足つきもそれほどよくなく、案外ハンドルの切れ角もない。レスポンスも俊敏だ。
後ろで「ガシャ」と音がする。
急いで駆けつけると、げんきちさんのブルターレが横たわっている。
「やってしまいました!」
あー! そうだよね。難しいシチュエーションだよね。
「タンクだけは、傷つかないよう死守しました」
そうなのだ。MVアグスタはいちいち部品が高いのだ。
あたしも、一度派手にやらかしましたから・・・よくわかります。
幸い、タンクに傷は無く、フロントのウィンカーとブレーキペダルだけで済んだみたい。
もうちょっと配慮が必要だった。反省・・・
気を取り直して、馬篭の景色を見ていく。
夕暮れの風景は情緒がある。ザ・日本の風景って感じだ。
百名山の恵那山には、帽子をかぶるように雲がかかっていた。
* * *
帰りの中央道は、ところどころ渋滞していた。もうみんなステイ・ホームに飽き飽きしているんだろうね。GoToもあるし。それでいいと思う。お金は使わなければただの紙切れで価値は無い。回してなんぼだ。
馬篭でげんきちさんとブルターレのいいところとネガな部分の話になって、
ブルターレのサスペンションはストックの状態だとやたら跳ねる。自分もそうだったし、げんきちさんもそれを感じているようだ。高速のギャップでケツが跳ねて前に飛ばされそうになって焦ったこともある。
これは、リヤサスペンションのプリロードを抜いてやることで随分と改善する。プリロードを調整するにはフックスパナが必要だ。げんきちさんに「家にブルターレのときに使ったフックスパナがあるから、うちに寄っていく?」と提案。自分の家はげんきちさんの帰り道に寄れる範囲の場所にある。
家について、倉庫にスパナを取りに行く。とりあえず少し多めにプリロードを抜いて、柔らかければ少しずつ締めていけばいいとアドバイスして、そのあと、一時間ほどあれこれ立ち話。
やっぱり、バイク乗りの友だちはいいね。
年齢とか関係無しに(彼は20歳ぐらい年下)フランクに話ができる。
このときは、会社での立場も、家での父親の立場も、何も関係ない。ただのバイク好きの素の自分でいられる。こういう時間と関係性はかけがえのないものだとしみじみ思う。
ブログやキャンプ場でたまたま出合ったご縁だけど、こんな偶然も次のつながりになるのは、SNSが発達した現代ならでは。悪くない。いや、むしろSNSをつくってくれた人に感謝だ。
ハプニングはあったけど、これに懲りず、またお付き合い下さい <(_ _)>
今度はキャンプもいいかもね・・・