ボンネビルの点検が終わり、自分好みのカスタムも一段落したら、やっぱり走りたくなる。
今年のGWは飛び石連休で後半は晴天が続く予報だったので、信州の方にツーリングに出かける計画をしていた。
それで5月3日にツーリング前のグリスアップとか注油とかのメンテナンスをしていたのね。で、チェーンを掃除しようと、ウエスを巻いてタイヤ回しながら汚れを取っていたら・・・
あれ?
左手の親指が、
チェ-ンとスプロケットの間に挟まってるやん。😮
ぎぃあ”あ”~~~!!! 痛いよ!!!
マジかよ!😭
慌てて、タイヤを逆回転して親指救出したけど、作業用の手袋突き破って爪の真ん中にスプロケットが突き刺さったみたいで割れて血が出てる・・・
今までこんな失敗したことないんだけど。ボンネビルのチェーンって、フツーの国産とは逆でお尻から見て右側にあるのよ。だからなんとなくいつもと勝手が違ってやりにくい。
怪我した左手の親指は、バイク乗るときウインカー操作しなくちゃいけないので意外と使う。ウインカー出すたびに激痛が走る状態じゃとてもバイクに乗れないし、精神的にも萎えてツーリングどころではない・・・
GWのお休み中で病院はどこもやってないから、とりあえず消毒してガーゼとテープ巻いて化膿するといけないんで薬箱に残っていた抗生剤を飲んでおいた。
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それでも2日ぐらいしたら痛みは少し引いてきて、バイク乗れるぐらいにはなってきた。せっかくのお休みなんでどっか走りに行きたい。
で、何度かツーリングでご一緒したMVアグスタのブルターレに乗るげんきちさんを誘って、以前にもこのブログでも紹介している木曽福島から御嶽山の麓を走り高山に抜けるルートでツーリングに出かけることになった。
ルートは下の地図のような感じ。
岐阜から高速で東海環状道→中央道と乗り継いで中津川ICで降り、国道19号線で松本方面に向かう。木曽福島で国道361線に左折して、そこから高山市→せせらぎ街道で郡上八幡まで行ったら東海北陸自動車道に乗って岐阜まで帰るルート。おおよそ350Kmぐらいになる。
ちょうど、2022年のツーリングプランが始まっていて、中央道・東海北陸道コースを使えば2000円で岐阜や愛知県内の高速が2日間乗り放題!(利用できる区間は下のリンクや図を参照してね)。
うちの最寄りのインターから中津川まで、2輪車でも片道2000円(GWは割引なし)ぐらいするのでかなりお得。ツーリングは5月7日に行ったのだけど、利用日開始日は5月6日からにして、6日はわざわざ高速乗って瑞浪までラーメン食いに行ったよ(笑)
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ツーリングへ出かけるとき、目的地はどこかの観光地だったり、景勝地だったりするけど、そこまでたどり着くルートも大事だよね。いやむしろどの道を走るのかが大事だったりする。
バイクで走ると気持ちがいい「一度は走りたい絶景ロード」とか「おすすめツーリングルート」と呼ばれる全国各地の快走路が雑誌やWebなんかで紹介されている。長野のビーナスラインや伊豆スカイライン、志賀草津高原ルートなど(とりあえず走ったことある道を挙げといた)。
ただね。例えばビーナスラインって、確かに景色は素晴らしいく、夏でも高原の乾いた風が心地いいが、メジャーすぎて休日は車が多く、観光バスの後ろなんかについた時にゃ、ずぅ~とノロノロのスピードで排ガスを浴び続けて走らなければならない。運よく前が空いて「よし!」と思っても、意外と路面の状態は良くないので、ライディングには神経を使うし、すぐ前のクルマに追い付いてしまうので思ったより楽しくない。
行楽シーズンのメジャーな快走路は、ツーリングだけじゃなく、ドライブコースでもある。激遅なクルマや観光バスが渋滞の列作ったりするのはよくある光景。せっかく気持ちよく走りに来たのに逆にストレスで泣きそうになった経験をしたライダーは少なくないはずだ。
今回走った木曽から飛騨に抜けるルートは、それほどメジャーではなく、有名な観光地があるわけでもないので関東や関西の人はまず知らないし来ない。名古屋の人も高山に行くためにはアクセスも悪く遠回りなこのルートをわざわざ選択はしない。だからクルマも少ない。
つまり、バイク乗りにとってはご機嫌でパラダイスな快走ルートなんだ。
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中津川ICで降りて国道19号を北上する。ここから国道361号線に入る木曽福島まで約60㎞。国道19号は幹線道路なのでクルマやトラックが多く少々退屈。それでも休日の朝だったので比較的スムーズだった。
そして、いよいよ国道361号線。
広めの片側1車線で路面も比較的きれいだ。ときどき地元のクルマが走っているくらいで、そのクルマもすぐにどこかへ曲がっていったり、追いつくと広めのところで左にウインカーを出して端に寄って道を譲ってくれる(決して煽ってはいないよ)。
こちらも、走行車線に戻るときは軽く左手を挙げながら「ありがとう」とこころの中で御礼を言う。
正しく快走路ってこういう道だ。
木曽福島から20㎞ほど走り新地蔵トンネルを抜けると開田高原だ。トンネルを抜けて目の前に「パッ」と飛び込んでくる高原の景色は別世界に迷い込んだよう。
初めてこのルートを走るげんきちさんもめちゃ感動していた。ここまでも信号は一つもなく一度も止まることはなかったし、クルマに詰まることもない。
御嶽山のビュースポットである木曽馬牧場で小休止。
せっかくなので、ブルターレと並べて写真撮った。
このすぐ近くに、おいしいと有名なアイスクリーム屋さんがある。
普段はひとりでこの道を走ることが多いので、わざわざ立ち寄ることもないのだが、今回はげんきちさんも一緒なので寄ってみた。
このお店、夏はすごい行列ができるらしい。
とうもろこし味のソフトクリーム。ちょっと珍しいでしょ。基本は濃厚な牛乳の味だけど、ほんのりとうもろこしの甘みと香りがするのよ。おいしい。これはみんな並ぶわ。
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朝7時に走り出して、中津川で朝マックして、ここまで来てもまだお昼前の11時。ランチは高山まで行って何か食おうと走り出す。
高山までは地図アプリで57Kmちょっとの表示。
この間、峠のワインディングあり、高原の開放感のある直線道路あり、清流沿いの濃い緑の木々をくぐる道あり、ダム湖沿いのクネクネありと変化に富んでいる。走っていてまったく飽きない。
その変化に富んだ道を高山市街まで50km以上、ノンストップでクルマに詰まることなく存分に走り続けることができる。
これってすごくない?
1時間以上は走りっぱなしだ。こんなにストレスなく爽快な気分で走れる道は多くない。気をつけなければならないのは、人の飛び出しより野生動物の飛び出しだったりする。クマには勝てない。絶対(爆)
もちろん、全国各地にはあまり知られていないこんな道がたくさんあるんだろう。中部・北陸は、なんだかんだこんな道の宝庫だ。北海道だともっと長くノンストップで走れる道はたくさんありそうだ。けど、実際北海道にツーリングに行って走った道でここまで変化に富んだ道は少なかった(基本直線ばかり)。ただニセコパノラマラインは良かったけどね。
もし、よければ北海道から東北・関東甲信越・関西・中国・四国・九州各地で、マイナーだけど気持ちよく走れるー距離があって、信号がなく、クルマの少ない気持ちのいい道ーがあれば、ぜひ、読者さんとシェアしたいのでコメント欄で教えてください<(_ _)>
*弱小ブログなんで、たぶんそれほど広まることはないと思う(悲)
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お昼過ぎには高山市内に着いて、げんきちさんと「何食べよう?」って話になる。
「どうしますか? やっぱ高山らーめんすかね?」
「カレーは?」
「もしかして・・・」
ふたり同時に
「弱尊!」
*「じゃくそん」と読みます。
このお店、北海道は富良野の有名なカレー屋さん「唯我独尊」で修行した店主がやってるお店。もちろん、あの「唯我独尊」のカレーが食べられる。詳しくは上のリンクを読んでみてね。
学生時代に北海道へツーリングに行ったときに、北海道出身の友だちに教えてもらって食べに行った「唯我独尊」のカレー。あのカレーが高山で食えるなんて数年前まで知らなかった。感動。懐かしい味。
店内はジャズ喫茶のような雰囲気。げんきちさんもこの店の大ファンだという。
カツと牛すじのカレーをオーダー。一口入れるとはじめ甘みがあるんだけど、ジワジワといろんなスパイスの味が利いてくる独特のカレー。
お腹も膨れて、帰りは郡上八幡から高速に乗るために「せせらぎ街道」を南下する。この「せせらぎ街道」こそ岐阜の快走路として有名で、休みの日には多くのバイカーがツーリングに訪れる。ただ、最近は有名になりすぎて交通量が多いんだよね。それに谷間を通してある道は両側に山が迫り、走っていてあまり開放感はない。また意外と道は単調だ。
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朝からこれだけ走っても、暗くなる前には家に着いた。日帰りでもこれだけ走ることができれば大満足。ツーリングプランなら料金気にせず高速も使えるから、効率よく時間もお金も節約できる。いいね。これ。
だいぶコロナも落ち着いてきたし、今度は泊まりのツーリングに行きたいな。ぜひ、みなさんお気に入りの快走ツーリングルートを教えてください! ブルさん走りに行きますから!