少し前の記事で、急にスポーツカーが乗りたくなって、カーショップまでスバルのBRZ・STIスポーツを見に行った話を書いたけど、あれ以来「実際にスポーツカーってどうなんだろう?」と、一度乗ってみたい気持ちが日に日に強くなってきた。
実はこれまで、まともにスポーツカーなんて乗ったことはない
子どもが小さい頃は、ステーションワゴンだったり、CX-3に乗り換える前は、ミニバンのデリカD5だった。前にも書いたけど家族を乗せて荷物も載せられるのが前提条件で、趣味のMTBやスキー、登山などをするためのフィールドへのアプローチにも使えるとなると、選択肢にスポーツカーなんてあり得なかった。
それが、子どもも大きくなって、それほど家族全員で車に乗る機会も少なくなったし、普段は毎日通勤で乗るのがメインで、ときどき山に行くには、小型のSUVがいいだろうということでマツダのCX-3にしたわけだ。燃費もいいし、燃料費も安いディーゼルエンジンでAWD(いわゆる4駆)で冬の山も安定して走行できる。
が・・・
1.8リッターのディーゼルターボは、出だしの加速でワンテンポ遅れて急激にトルクが立ち上がり、乗ってて意外とストレスだという事は、何度か記事にした。
高速などで一定速度を保って走るのは非常に安定しているのだが、普段それほど高速に乗るわけではないので、その恩恵を感じるのは稀だ。
CX-3を買ったクルマ屋のオヤジに相談しに行ったが、「小排気量のターボ車はそんなもんだよ」って言われてしまった。まだガソリン車の方がレスポンスがいいらしい。
よし、一度スポーツカーに乗ってみよう
BRZを見に行ってから、ネットで中古のBRZや86をチェックしてしまう。気になって仕方がない。だた、CX-3を買ってから1年も経ってないのに買い替えるのはどうなんだろう。
それに、スポーツカーは乗り心地が悪かったり、積載性もないし、自分には合わないかもしれない。
と、いうことで、まずは、一度レンタカーで86に乗ってみることにした。
トヨタレンタカーでは86がレンタルできる。12時間で12,000円程度。MTとATが選べるが、MTは普段乗り慣れていないので、ATを借りることにした。
事前に予約しておいて、朝8時半にお店に着くと一通りの手続きを済ませキーを受け取る。
86は、NAの2000ccで、パワーも200psとスポーツカーのなかではそれほど馬力があるわけではないが、低く構えたフォルムはいかにもスポーツカーらしい。着座位置も低いので滑り込むようにシートに座る。
エンジンをかけると、低音の排気音がその気にさせる。ハンドル位置とシート位置を合わせると、なんだかレーサーになった気分。
そろそろと走り出し、まずは近場のワインディングロードに向かう。足回りも適度に固められ、ロールも少なくハンドリングのレスポンスはいい。しかし、それほどクイック過ぎるわけでなく、軽く流している分には、非常に乗りやすいやん!
86は、どちらかと言えばスポーツカーの入門車的な存在で、パワー的にも扱い易い。かといってちょっと踏み込めば、リニアにアクセルに反応して気持ちよく加速していく。
あの一瞬間のあるCX-3のようなストレスはない。
「ああ 気持ちいい」
少しハンドルを切るだけで、スーっとコーナーを抜けていく。一方で交差点でハンドルを切りながらアクセルを開けると、グイグイと後ろから押されているようだ。FRの乗り味ってこうだったんだよな! 昔スターレットKP61乗ってたことを思い出したよ。
足回りが締まっているのでギャップや道路の継ぎ目の突き上げはあるけど、結構収まりがいいから尻が浮き上がるようなことはない。この辺りはCX-3も比較的足回りが固いので、慣れている。
86に乗って、なんか胸につかえたモヤモヤしたものがスーっと落ちていくのがわかる。アクセルを踏んだ分だけきちんとエンジンが反応して加速していく、ブレーキは確実に減速し、ハンドルは小径で回しやすい。
「ああこれだよ。求めてたの」
久しぶりに運転が楽しい。ちょっと涙が出てきた。それほどCX-3の出力特性がストレスだったんだ。
高速道路に乗って200キロほど走ってみた。
100㎞ぐらいでも低い目線でスピード感があってテンションが上がる。そしてスピードが上がるほど、クルマが路面に張り付くようだ。100キロプラスα(まあ常識の範囲)で追い越し車線を走っていると・・・
やたら挑発されたり、煽られたり(笑)
スポーツカーに乗るって、こういうことなのね。結構レクサスの煽り率が多いのはなぜだろう? ドイツ車の方がジェントルな運転する人が多い感じがする。
せっかくなので、チェックした86やBRZの中古車販売店を見に行く。CX-3の査定について聞いてみると、かなり厳しいこと言われた。前のお店で200万と言われたのは、高い数字だったようだ。
本体価格が約300万円だったので、8か月で100万以上値が落ちる。クルマというのはそういうものらしい。登録した時点で50万ぐらい落ちるというのだ。1年目が一番値下がり率が高い。30%は下がる。300万のクルマだと1年で210万円ということ。これは車種や色によっても違い、もっと下がるクルマもある。
逆に少しでも高く売るんだったら、距離も短く早めに売った方がいいという。
いままで選択肢に入ることもなかったスポーツカー
でもはっきりわかった。
「オレ、スポーツカーに乗りたかったんだ」
純粋にクルマを運転するのが楽しい。86のATはよくできていて、MTモードでマニュアルのように操作できるし、シフトダウンの時にブリッピングするのは感動的だった。過剰な機械の介入もないし、何よりアイドリングストップがないのがいい。あれいるんか?バッテリーとセルモーターに負担かけるだけじゃないの? いつもオフにしてるけど。
ちなみにCX-3もMTモードがあるんだけど、ある一定の速度域ににならないとシフトチェンジできなかったり、操作のダイレクト感もない。あまり楽しいとは言えない。
あれほど欲しくて、乗ってみていいと思ったCX-3のネガな部分が86に乗ってみて際立ってしまった。CX-3のオーナーの皆様には申し訳ないけど・・・
このときは浮かれていたんだな~ ↓ 比較対象がデリカだったからね。
このままCX-3でストレス抱えながら乗り続けるか。
1年で100万円ぐらいのコストがかかってしまったけど、高く売れる今のうちに買取か下取り出して86やBRZに乗り換えるか。
でも、1年経たずに乗り換えるなんて言ったら、カミさんどんな顔するだろう。きっと恐ろしい結果になることは容易に想像できる。
ちなみに、今回の257㎞走って燃費は15.1㎞
高速の距離が長かったので、意外とよい数字。ただ、ハイオクなのが痛い >_<
なんか、北海道ツーリングの前に変な悩み抱えてしまったよ。
しかし、86はSRよりスポーツだな(笑)