大体、ひと月半に1回髪を切りに行くのがルーティンだ。
前回、髪を切ったのは3月のはじめごろ。
4月に行きつけの理容室(美容院に行くほど髪型に気を使わないし、短く刈り上げてしまうのでいわゆる床屋だ)に行こうとしたら、コロナの影響でしばらく休みになっていた。
「なんだよ。髪も切らせてもらえないのか。家に籠もっていたって髪は伸びるだぞ」
と、文句を言っても仕方ない。
ただ、伸びた髪が鬱陶しくて、洗った髪を乾かすのも時間がかかって面倒くさい。
緊急事態宣言が延長されたが、もう限界だ。
お店に電話をすると、7日から営業を再開したという。
* * *
土曜日。
天気予報は、午前中曇りで午後から雨の予報。
「よし、今日は髪を切りに行こう」
歩いていくにはちょっと遠い。クルマで15分くらいの距離にお店がある。
玄関を出る時はクルマの鍵を持って出たのだが、カバーが掛かりっぱなしのSRに目がいく。
「やっぱバイクで行こう」
午前中は天気が持ちそうだし。
踵を返してバイクのキーを取り、バイクのカバーを外すと黄色いタンクが目に飛び込んでくる。
「やぁ! ブルさん元気だったかい?」
火が入らなければ、ただの鉄の塊(特にSRは鉄という響きがよく似合う)。
「お前だって、ずっとカバー掛かってジッとしているのは辛いよなぁ〜」
ライダーに「あるある」の愛車との会話(笑)
久しぶりに、キックペダルを出して、ピストンの位置だしして火入れの儀式。思いっきりペダルを蹴り下ろすと一発で目覚めてくれた。火が入れば「鉄の馬」になる。
床屋まで15分のライディング。
* * *
いつものように短く髪を切ってもらい「あーサッパリ」した。
「自粛」という名の外出「禁止」要請中のゴールデンウィークより少し街に活気が戻っている。
人気のラーメン屋には行列が出来ていたし、喫茶店も開店を知らせる回転灯が回っていた。当たり前の光景が当たり前じゃなくなって、初めてわかる「日常」の有り難さ。
「少し遠回りして帰ろう」
「望むところだブルさん! ちょっとガスが少ないけど・・・」
長良川沿いの堤防道路に出た。
アクセルを捻ると、単気筒エンジンのSRは振動が激しくなる。それでも久しぶりに感じるエンジンの鼓動と「バッ バッ バッ」とリズミカルに響く排気音。最高!
天気はイマイチで空気は湿っているが、それでも5月の風は心地いい。
お昼にコンビニでパンとコーヒーを買って、河原で食べようと思ったが、河原に降りる道はみな虎柵が置かれて塞がれている。
「非常事態宣言 河川敷 利用停止」
現実に引き戻される・・・
* * *
ただ、ひとつ言えることは、コロナの感染は確実に抑えられているようだ。
今朝の新聞では、県は自粛緩和に5つの基準を決めたと報道していた。
1.新規感染者数 週に7人未満
2.PCR検査の陽性率 週の平均が7%未満
3.感染経路の不明者数 週に5人未満
4.入院患者数 60人未満
5.重篤患者数 3人未満
いずれも9日現在で、この基準を下回っているようで少し光明が差してきた。10万円の支給についても、準備が進んでいるようだ。
でもね。県から嬉しくないお知らせも届く。
自動車税の納税通知書。
クルマとバイクの税金払って、固定資産税も口座から落とされたら、10万円頂いても手もとに現金なんて残らないよう(涙)
こんな大判振る舞いしても、取るもんは取るんだ(爆)
それに、ほとぼりが覚めた頃には「あの時の給付金や休業補償で財政は逼迫していますので、消費税を段階的に15%まで引き上げます!」と言ってきそうで恐ろしい。
たぶん。
きっと。
言い出すよ・・・