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キャンプ難民
健さんが出演した映画のロケ地を巡り、改めて「鉄道員」を観たけど、やっぱり泣ける。
さて、夕張を出たのは午後3時ごろだったでしょうか。予定のニセコまでは到底行けそうにありません。
とりあえず、テントを張れそうな場所を探して、支笏湖の湖畔にあるキャンプ場に行くことにした。
途中千歳市を抜け、そこからは森の中を真っ直ぐに支笏湖まで抜ける「支笏湖通」といわれる道道15号が通っている。
この日は、北海道に来てやっと晴れてお天道様を拝みながら走ることができた。支笏湖の景色は素晴らしい。
けど。
支笏湖の周辺で晩飯の買い出しとかしようかとコンビニ探したけど・・・
ない‼️
お店が全然ない。
唯一レストハウスとかある駐車場は有料だし。
どうもこの辺りは国立公園みたいだ。
近くのコンビニ検索したら、千歳市に戻るか、室蘭までいくしかない。
マジかよ〜(T ^ T)
室蘭とか何キロあるんじゃ。
しばし支笏湖で黄昏ながら思案する。
カップラーメンと缶詰ぐらいはあるけど、ビールぐらいは飲みたい。
しょうがない。千歳まで戻るか。
支笏湖通を20キロ戻る。1日走って最後に来た道戻るのは心が折れそうだ。
千歳市内に入って一番最初にあったコンビニでビールと食料を調達する。さて、この辺でテント張れるところあるんだろうか?
スマホで検索すると、近くに「自然の森キャンプ場」というのがある。スマホナビを設定して 向かうけど、全然それらしいところに着かない。ナビはこの辺だという。
もうしょうがないので地図で確認すると、別のところに入口があるみたいだ。散々迷って、ようやくキャンプ場に着くと、ほぼファミリーばかり。なんか場違い感が半端ないけど、もう1ミリも動きたくないので、端の方にテント張らしてもらって、自分にビールという名のガソリンをぶち込む。
ガス欠寸前だったよ。
またもや風呂も入らずシュラフに潜り込む。
この日の走行距離340㎞
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雪月花廊のルスツ丼
翌日は朝から小雨がパラついている。
本日、北海道5日目。最終日だ。
まだ、千歳市にいる。今日中に函館まで行かなければならない。正確に言えば翌日の0時30分のフェリーで函館から津軽海峡を渡る予定だ。
本来ならニセコにいるはずだった。どんだけ距離を残したんだ。
コーヒーとパンだけで簡単に朝飯をすませて、荷造りして7時に出発する。
また、支笏湖まで行って、その先は国道276号でルスツ方面に向かう。基本的には羊蹄山を見ておきたい。ルスツからニセコまで行ってその先はまた改めてルートを考えよう。
霧雨のような細かい雨がつづく。寒い。カッパの下にはフリースのベストを着たよ。
喜茂別町に差し掛かると、学校のような建物だけど、カフェのようなお店の前を通り過ぎる。
バイクを停める。
コーヒーでも飲んで温まるか。
Uターンして建物の敷地に入っていく。
雪月花廊
廃校になった校舎を利用したライダーハウスのようで、カフェもあってキャンプもできるみたい。
なんだか独特の雰囲気
「すみませ〜ん」
カフェのママさんが奥から顔を出す。
「コーヒーだけでもいただけますか? 」
「いま、宿泊の人の朝食出し終わったところだから、コーヒーだけだったらどうぞ」
助かった。昨日のキャンプ場は子供たちが夜遅くまで騒いでいたので、あまり眠れていない。休憩したかった。
温かいコーヒーが沁みる。アンティークな小物が溢れる食堂。とても落ち着く。
雪月花廊は廃校になった校舎を借り受けてライダーハウスをはじめたらしい。あとで知ったのだが、ママさんは、ここに来る前は東京でデザイナーをしていたという。どうりで独特のセンスがあちらこちらに見受けられる。
なんとなくメニュー見ると気になるメニューが。
「ルスツ丼」
うまそー
ママさんに恐る恐る聞いてみる。
「あのー 今はドリンクだけなんですよね? ルスツ丼はダメですかね?」
「普段はこの時間に買い物とかに行くんだけど、今日はいいですよ」
感謝‼️
これは絶対間違いないビジュアル!
甘辛いタレで豚のバラ肉を山盛り乗せて、オマケに卵の黄身が真ん中に鎮座する。
温かい食事は久しぶりだ。夢中でどんぶりにガブリついた。
コーヒーのおかわりをいただいて、ママさんに今度はぜひ泊まりできてくださいと中を案内された。
廊下はさまざま装飾してあって、教室がライダーハウスの宿泊できる部屋になる。基本相部屋だが、個室もあるみたいだ。女性でも安心して泊まれる。
いい! 通り過ぎなくてよかった。今度はここを拠点にゆっくり廻るツーリングにしよう。
ちなみにママさん。美人だよ。
雪月花廊を後にして、次は温泉にでも入ろうとニセコへ向かう。
相変わらず、厚い雲が覆っている。先を急ぐ。
(つづく)
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