ブログを続けて15年になる。
「Yahoo!ブログ」のサービスが終了し、「はてなブログ」に移ってきたが2018年の10月だから丸5年になった。最近、記事をアップする頻度がめっきり減ってしまったが、かろうじて月に1回以上の投稿は続けている。
って、見返したら2022年の4月の記事がない。
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まあ、細かいことは置いといて、おかげさまで読者登録が200人を超えた。本当に感謝。
基本的にはパソコン触るの好きだし、文章を書くのも好きな方だ。過去の記録、たとえばツーリングの記事は自分自身の記録にもなるし、アクセスデータを見るとほかのライダーも参考にしてもらえているようである。なにより個人の日記みたいなクローズドのものより、公開されるブログの方がモチベーションも上がる。
もっとも、不特定多数の人に読まれるということは、それなりの記事を書かなくてはという(勝手な!?)プレッシャーもあるので、一つの記事を書くのに時間がかかる(あんまり文才はないけど・・・)。だから、更新も遅くなったり、間が空いてしまう(と、言い訳させてください💦)。
もう一つ、ブログのよいところは双方向なことだ。一方的に書き散らかすのではなく、読者がいて、特にはてなはスターやコメントが付いたり、自分の記事が引用されたりと、ネットの向こう側に誰かがいることを感じられることがいい。
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自分自身もおもしろかったり、気に入ったブログは読者登録して、ほぼ毎日チェックしている。
ときどきコメントなんかも書いたりして、ネット上だがつながりのある人も幾人かはいる。
これが不思議なもんで、ネット上でしか知らないし、大体の人は顔出ししていない。どんな仕事しているとか、年齢とか、あまり個人情報は出さないじゃない? でも、なんとなく過ごしてきた年代だとか、人柄だとかが行間の隙間から見えてくる。
そう。言葉を紡ぐ行間から人柄が溢れている。数年来読者を続けていれば、まったく何の接点もない他人なのに、もう何年も前から付き合いのある友人のような錯覚に陥ることもある。
で、結構前からお互いフォローし合ってあいるNorthFoxさん。
カタナ乗りで(スズキGSX1100Sという30年前のマニアックなバイクを乗っている人)、北海道へツーリングに行ったり、冬はスキーを楽しんでいる。
以前、若い頃にわたせせいぞうの世界に憧れていた記事を書いたとき、
NorthFoxさんから記事に共感するコメントをいただいた。そのとき「たぶん、年が近いんだろうな」と思った。同じ年代だからわかることがある。
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NorthFoxさんとお互いの記事を読んだり、コメントしたりするなかで、趣味の合うことも多く、ちょうど1年ぐらい前に「一度飲みながら話したいですね!」とコメントでやり取りして連絡先を交換した。
ただ、彼は東京で自分は岐阜。じゃぁ週末に一杯と気軽に行ける距離ではない。平日に東京方面に出張することはあるけど、大体、夜は会食やお付き合いが入っているし、NorthFoxさんも平日は働いているので、なかなか都合もつかない。
ところが、先日たまたま木・金・日と東京で仕事があり、土曜日だけスケジュールが空いた。金曜日に帰ってまた日曜日に出てくるのは効率が悪いので、そのまま東京にいることにした。
「よし!このタイミングだ!」とNorthFoxさんに連絡して、川崎で待ち合わせて飲むことになった。
1年越しの約束が叶った!
※この時期中国の連休がありインバウンド需要が高まっていて、東京のホテルは一杯で予約が取れず、空いていてもめちゃ高いので、川崎まで流れてホテルを予約。お互い、川崎でも問題なかったのでよかったけど。
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自分の泊まっているホテルのロビーで待ち合わせる。
お互いに顔は知らないが、彼が入ってきた瞬間にわかった。
「Hさんですか?」(※ここから便宜上Hさんと呼ぶ)
「ブルさん?」
優しそうで柔和なお顔。ブログから想像していたのと少し違っていた。もう少し強面(こわもて)な雰囲気の顔(失礼!)だと勝手に想像していたので、ちょっとイメージと違ってた(むしろ話しやすそうでよかったけど)。
Hさんが、川崎の飲み屋に詳しい友だちからよい店を教えてもらって予約しておいてくれた。ビルの地下にあるアットホームな雰囲気の居酒屋。日本酒にこだわりのあるお店で肴もうまいという。それは間違いなかった。最初に出てきたお通しの肉じゃがから絶妙にうまかった。
Hさんの年齢は予想通り同年代。というかHさんがひとつ年上のニアピン。50代半ば。お互い80年代に青春を過ごした。
「はじめまして」なんだけど、共通の話題は事欠かない。
北海道ツーリングのこと。
バイクに興味を持ったきっかけ。
カタナのこと。ボンネビルのこと。
スキーのこと。
好きな小説。好きな作家。
そして、仕事のこと。家族のこと。
Hさんが「話の前に説明がいらないっていいよね。お互いわかっていることが前提だから話しやすい。歳が離れていたり、まったく趣味が違うと、その話の前に説明がいるから」みたいなことを言った。
まったく同感だ。
そして長年、お互いのブログの読者なので互いの過去も疑似体験している。だから共通言語で会話が出来る。これ、ブログならではのつながりだ。
2軒目のお店は、隠れ家的なバーに行き、スコッチとバーボンをふたりで飲みながら、お互いの人生観みたいなところまで話は弾んだ。
楽しい時間は瞬く間に過ぎ、また再会を誓って握手して駅の改札で別れた。
いい出会いだったなぁ~ 思い切って連絡先聞いてよかった。
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最近、YouTubeやTikTok、Instagram、X(Twitter)などのショート動画や写真など、短くわかりやすいSNSが人気だ。YouTuberやTikTokerなんてそれだけで稼いでいる人もいる。
一方ブログはオワコンとか言われている。もうブロガーなんて職業は存在しない(か、絶滅危惧種?)。
それもわかる気がする。ようはタイパがいいものが好まれる。ブログは読んでいて疲れるらしい。
その割に、YouTubeやTikTokのショート動画は、次から次と短い動画がシャワーのように流れ続け、気がついたら1時間ぐらい時間が経っていたなんてこともある。それじゃ1時間見続けて何か頭に残っているかといえば、ただ単に時間を消費しただけで、見終わった後に何も残っていないことに愕然としたりする。。。その動画にほとんど意味が無いのだ。基本的に受動的だから、共感も、つながりも、出会いも生まれない。
ブログにもいろいろあるけど、個人の趣味や日記みたいなブログは、時間の流れ方が比較的ゆっくりで、基本的には文章という相手が見えないものだからこそ、その人の個性みたいなものを文章から感じたり、行間の隙間から読みとったりして、少しずつ双方向の交流が生まれてくるのがいい。何気ない日常の一コマの描写の仕方にも、その人ならではの工夫や味があって楽しい。
そして、時にリアルで一緒にバイクで走ったり、居酒屋で席を並べていたりする。不思議だ。
昭和生まれのおじさんには、このぐらいが丁度いい塩梅なのである。