走りに行くとき、基本ソロが多い。気が向いたときに、行きたいところへふらっと出かける感じが好きだ。気になる場所があれば寄り道したり、河原でボーッとしたり、ソロならではの自由気ままなところがいい。
で、最近じゃみんなインカムつけてバイク乗っている人多いじゃない？ 自分の場合はソロがメインなので、誰かと会話して走ることはないんだけど、音楽聴いたり、スマホのナビ音声ぐらいは聞こえると便利かなぁ～って思っていた。
そしたらB+COMから通信機能を省いて、スマホとBluetoothでつないで音声が聞ける機種が出ているじゃない。B+COM PLAYという機種だ。
まるで自分のようなぼっちライダーのために作られたようなインカムじゃ（笑）
B+COMだったらちゃんとしたメーカーだし、中華の安物のようにすぐに壊れることもないだろう。それにお値段も手頃だったので（Amazonだったら12,000円ぐらい）、勝手に人差し指が反応してポチってた。
通信機能はないけど、二人で走るぐらいだったらLINEでつないで通話しながら走ることもできる。それで十分だ。過去を振り返っても3人以上で走ること滅多にないしな。
コンパクトで操作は簡単だし、スマホの接続も問題いない。一度Bluetoothで接続すれば次からは自動で接続してくれるし、バイク用スマホと通常使いスマホ２台持ちでも、このインカムは２台同時に接続できる点が素晴らしい。
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少し前。数少ないバイク乗りの友だちのげんきちさんと、福井にボルガライスを食いに行った。ルートを相談しているときにB+COM PLAYを買ったという話をしたら「自分も音声だけ聞けるインカム持っているから、LINEでつないで走りましょう」ってことになった。
げんきちさんとは20歳ぐらい歳が離れているのだが、妙に気が合って趣味も似ている。彼と走るときは、ちょっと大げさに言えば１時間走って、１時間休憩して話し込んで、また１時間走って、休憩して話し・・・って、半分ぐらいしゃべっていて全然前に進まないツーリングになっちゃうんだな。これが💦
いつもぼっちだから余計に話してしまうのかな。気の合う人と走るツーリングは、ソロとは別の楽しさもある。
当日は新しく開通した冠峠を越えるルートを走って福井方面に向かった。
https://trafficnews.jp/post/109639
LINEでつないで会話しながら走ることには成功したんだけど、岐阜県と福井県の県境の山間部は電波の状態があまりよくなくて、たびたび通信が切れてしまう。トンネルもダメ。そのたびに止まって接続しなおしての繰り返しで結構ストレスが溜まる。
「こりゃ使えないね～」ってなって、やっぱりちゃんと無線通話できるインカムを買いましょうって話になった。
するとげんきちさんが「自分良さそうなの探しますよ。実はちゃんとしたインカム買おうと思っていて、いろいろ調べているんですよ」と言うことだった。中華製でも１万円ぐらいの機種なら、そこそこ性能もいいみたいという話だ。
「了解。いいのあったら教えてね」
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そして、ある日LINEに着信。
「ブルさん！ これがいいみたいです！ デュアルチップで会話しながら、ナビ音声も聞けるんです。B+COMだったら最上位機種にしかない仕様で1万円ちょっと。今ならタイムセールで1万円切ってます！」
速攻でリンク貼ってあったAmazonのサイトにアクセスして購入ボタンをポチッと押した。
届いたJESIMALK R16は、本体はB+COMよりやや大ぶりだが、スピーカーが薄型の8ミリで収まりもよさそうだ。ちなみにB+COMのスピーカーは11ミリで、グラムスター（スピーカーを収める凹みがない）に取り付けると、ちょっと耳に当たって長時間だと耳が痛くなる。さらにグラムスターはレトロなデザイン重視で空力のことはあまり考えられていないので（そのぶん軽い）、結構、風の音が入ってくる。高速で100Km超えると風切り音でうるさくて音楽はドラムの低重音しか聞こえない。
そこで、新たに購入したR16は、昔買ったSHOEI GTAirに取り付けた。５～６年前に買ったものだが、このメットにはインカム用のスピーカーを取り付けられるスペースがあって収まりがいい。GTAirは空力もいいし、風切り音もほとんど入ってこないので、インカム取り付けるには相性のいいメットだ。ただ、経年劣化で内装はかなり痛んでいたので内装キットを買って取り替えて、シールドも新しく変えた。外装は比較的きれいなのでほぼ新品のように蘇った。
最近じゃSHOEIのメットもおいそれとは買える値段じゃないからね。 ┐(´～｀;)┌
※ちなみにショーエイのGTAir内装セットは、正規販売店でしか購入できない。唯一ネットではウェビックで購入できるが、納期は半年以上も先になる。しかし、気長に待つ気で注文したら１ヶ月ちょっとで届いた。
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夏場は暑すぎてほとんどバイクに乗れていなかったので、インカム買ってから3ヶ月は過ぎていた。
そして9月の3連休。富山にキャンプツーリングに行こうということになった。いよいよインカムのお出ましだ。
ところが、予報は見事に雨であえなく予定変更(T-T) 1日だけ三重県方面は雨が持ちそうだったので、滋賀県側から鈴鹿スカイラインを抜けていくルートを走った。
東海北陸道の川島PAで待ち合わせ。待ち合わせ時刻の30分前に二人同時に到着。お互い心がけが素晴らしい（笑）
早速、インカムをつないでみる。
さすが同じ機種同士。特別な操作をすることなく、ボタンを長押しするだけで通信がつながった。
「つながってる？」
「OK！ よく聞こえます」
音声はかなりクリアだ。遅延もない。フツーに会話しているみたいだ。
PAを出発して本線に合流する。先頭は自分だ。
「追い越し車線入るよ～」なんて、今までだと手で合図したり、あうんの呼吸だったりしたことが確実に伝わるのがいい。
それに毎度の「ブルさん！ またウインカー出しっぱなし！」もすぐに教えてくれるので、永遠に右左折しないウインカーを出すこともない💦
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この日は、東海北陸道の川島PAから名神高速の八日市ICまで高速で走ったのだが、話をしながらだと、「あれ、もう米原過ぎたっけ？」「もう彦根じゃん」と、いつもは退屈な高速道路もあっという間に時間が過ぎていく。
逆に話に夢中になって集中力を欠いてしまうのがちょっと危ない💦 やたら身振り手振りも入ってしまうので、端から見たら「あのバイクの人、大丈夫？」と心配されているかもしれない。気をつけないと。
説明書には1500Mまで通信可能と欠いてあるが、実際は7～800Mぐらいで通信が不安定になる。ただし、通信が切れても、一度つないだ機器同士なら自動で再接続してくれるので、わざわざ止まって再操作することもない。なかなかよくできている。
誰かと一緒にバイクでツーリングに出かけても、インカムがなければ基本的には一人で黙々と走っているのと変わらない。それがまるでクルマの運転席と助手席に乗ってドライブしながら会話しているような感覚だ。
こりゃ楽しいわ！
ソロツーリングもいいけど、インカムあればまた違ったツーリングの楽しさがあるね。
でも寡黙な人と走ったら気まずいのかな？（幸い仲間にそのような人はいないけど）。それに人数が増えてその中にあんまり気が合わない人もいたら地獄かもしれない。ただ一つ言えるのはわざわざ好きでもない人と一緒に走ることはないということ。バイクは楽しく乗りたいね。
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鈴鹿スカイラインを抜けて向かったのは四日市市。今回のメインイベントは「まぐろレストラン」でマグロ丼を食らうミッション。
元々は、遠洋漁業の港で働く人や船員のための食堂だったところが、安くてうまくてボリュームがあると口コミで広がって一般の人も多く訪れるようになったところだ。
『レトロなマグロ食堂』『昭和の社員食堂』2018年の改修までこのようなネーミングで親しまれてまいりました。内装を一転してからは、三重県四日市市の『まぐろレストラン』として多くのメディア・雑誌等に取り上げて頂き、大変うれしく思います。
『まぐろレストラン』は、三重県北勢地方を南北に走る幹線道路である国道２３号線沿いに位置しております。１９６０年代から７０年代頃にかけてこの四日市市には、まぐろの遠洋漁業の基地がありました。当初は、遠洋漁業で捕ってきたまぐろを水揚げする期間の漁師さんたちの宿泊施設・食堂として始まり、長い航海で疲れた漁師さん達の体を癒し、胃袋を満たしてきました。その後は２３号線を走るトラックドライバーさんや近隣の方々に多くご利用いただくようになりました。そして情報普及に伴い、現在ではサラリーマン、ご家族連れ、カップル、学生さん等さまざまな方々にご利用いただいております。
お昼時で混雑していたが、元々働く人向けの食堂で中は広くて回転も速い。
本マグロ中トロ丼 1580円也！
あまい中トロにごはんもたっぷり。大変美味しゅうございました🙏
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解散前にコンビニで最後の休憩したが、結局そこでも1時間ぐらいしゃべって、すっかり夜になっていた。
コンビニを出て途中まで同じ方面に走って、自分が自宅方面に左折する。
「それじゃ！」
「お疲れ様でした！」
インカムで別れのあいさつをして、しばらくして通信が途絶えた。ボンネビルの低い排気音だけが聞こえてくる。自宅までの短い相棒との時間。この時間も悪くない。
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昔と違って、いろいろなアイテムが増えてきて、バイクの楽しみ方も変わったなぁ。便利になったし。
それはそれでいいことだと思う。「昔はよかった、バイクと向き合って、バイクと対話しながら乗るの本当のバイク乗りなのさ！」なんて言わないよ、絶対（笑）
