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【キャンプに行こう】バイクで行かないキャンプもいいもんだという話

名古屋に住む友人から「LINE」がきた。

 

「ブルさんの家の近くにソロキャン行くから、前に頼まれてたもの持っていきますけど、都合どうですか?」

 

おお、いいね。ソロキャンか。

 

「OK! 大丈夫だよ。キャンプ場着いたら連絡ちょうだい」と返信する。

 

緊急事態宣言も解除されたし、この土日で自分も「キャンプに行きたいなぁ〜」と思っていた。去年の夏に北海道ツーリングに出かけて以来、一度もテントを張っていない。もうテントの張り方を忘れてしまいそうだ。

 

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が、その友人は「ソロキャン」と言っていたから、多分一人でキャンプを楽しみたいんだろうな、と考えて「一緒に」という言葉は飲み込んだ。

 

前日に受け取りの時間や場所を打ち合わせるために、直接電話をした。最近は友人・知人に直接電話をかけることがめっきり減った。ようは相手が電話に出られる状態かどうかわからないので、テキストのやり取りで済む話はメールかLINEの方が気を使わなくていいからだ。

 

ところが、不確定な「何か」を決める場合は、何度もテキストをやり取りするより電話の方が話が早い。

 

「どこのキャンプ場?」

 

「木曽川沿いの無料のキャンプ場ですよ」

 

「そうか。あそこか。何時ごろ着く予定? いいねキャンプ。実は自分もキャンプ行きたいなって思っていたところだよ」

 

「なら、一緒にキャンプしましょう」

 

「いいの? ソロを楽しみたいんじゃないの?」

 

「全然OKですよ! むしろ一緒に行きましょう」

 

急遽決まったキャンプ。幸いカミさんとムスメもは親戚の家に泊まりに行って留守なのでちょうどいい。楽しみだ。

 

今回はクルマで行くというので、とりあえず、自宅まで来てもらうことになった。

 

*  *  *

 

当日。

 

おおよそ1年ぶりの再会。去年のゴールデンウィークに鈴鹿スカイラインを走って湯の山温泉にツーリングに行った以来だ。

 

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久しぶりの再会を喜び、頼んでいたものを受け取ってキャンプ場の話になった。

 

友人が行こうとしていたキャンプ場は、芝生の保護のために焚き火はおろか、炭も使えないらしい。それにファミリーが多いので、ゆっくり寛げないかもしれない。

 

「じゃ、別のところ探そうか」

 

家から1時間圏内で行けるキャンプ場をネットで検索する。岐阜なんてそこいらにキャンプ場があるので困らない、はずなんだけど・・・

 

自粛が解除されたとはいえ、5月いっぱい休業しているキャンプ場が多い。営業しているキャンプ場に片っ端に電話するも「予約でいっぱいです」「前日までに申し込みして頂かないと利用できない規則なんです」・・・

 

なんてこった。

 

近年は空前のキャンプ・ブームらしい。自粛明けでみんな一斉に動き出したようだ。今日の今日ではなかなか空いているキャンプ場は見つからない。

 

ちょっと諦めムードが漂う。

 

その時「ブルさん! ヒットしました! 大丈夫みたいです」

 

自分がよくふらっとバイクで出かける綺麗な川沿いのコース上にあるキャンプ場だ。そこなら川の流れを眺めながらゆっくりできそうだ。

 

友人のクルマはハイエースで、荷物はいくらでも積める。普段、バイクか登山でしかテントを張ることがないので、いつも荷物はミニマム。今回はその制限がないので、あれこれ詰め込む。と言っても、テントやバーナーなど用具自体が登山用なのでコンパクトで軽い。結局ホムセン箱1つとバッグが1つ。あとは去年買ったコットを持っていくことにした。

 

友人は大きなクーラーボックスに、なんだか便利で楽しそうなグッツが満載だ。

 

*  *  *

 

キャンプ場は、芝生で炊事場やトイレも完備したフリーサイトと、ただの河原の2カ所のサイトがある。フリーサイトはひと張り3500円、河原は2000円だという。

 

河原は階段で30メートル下って荷物を運ばないといけないのと(もちろん帰りは上り)、トイレは河原から階段を登って駐車場まで行かなければならない。炊事場もなく、水はトイレの脇に水道の蛇口があるだけだ。

 

バイクでキャンプ場に行くと500円とか1000円ぐらいが多い。それがただの河原で2000円か。たぶんファミリーを想定している料金体系なんだろうな。

 

自分は山岳用の小さなソロテント。友人も普段ツーリングで使っているソロ用のテントだ。

 

「二人とも小さなテントなんですよ。二つ合わせてもファミリー用のテントの半分ぐらい」

 

と、管理人のおばちゃんにいう。

 

「ブツ・ブツ・ブツブツ。小さなテントで2000円かぁ。ブツ・ブツ。高いなぁ。ブツブツ。ブツ・ブツ。どうする? ブツ・ブツ。ブツブツ。」 

 

「じゃあ、河原なら二人で2000円でいいよ」

 

交渉成立。

 

*  *  *

河原に降りると 

 

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誰もいない! 貸切じゃないの (´∀`)

 

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早速設営。奥のテントが自分のテント。いつもキャンプの時はモンベルのステラリッジ2(2人用)を使うんだけど、今回は山のテン泊で使うアライテントのオニドーム1(ソロ用)にした。次のキャンプツーリングに行く時は、できるだけ荷物を減らしたいので、オニドームでも使えそうか試してみたかったからだ。

 

 

山岳用のテントは設営が簡単。慣れればベグ打ち含めても10分もかからない。

 

友人のテントは、デイトナ製のツーリング用テント。前室が広くて使いやすそう。そういえば北海道ツーリングでこれ使っている人いたな。これだと雨降られても調理とかできるしいいな。設営も簡単みたい。

 

 

さあ、設営が終われば「プシュー」「乾杯ー!」の時間だ。

 

喉を潤したら炭を起こして、途中のスーパーで買い出しした食料を料理する。

  

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まずはとうもろこし。皮付きのまま炭火で焼くと美味いんだ。

 

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ローストビーフとカツオのたたき

 

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コンビニのおにぎりは焼きおにぎりに。惣菜のささみフライは少し炭火で温めると美味しくなる。

 

この間に、友人は500mlの缶ビールをいくつも飲み干す。すげー飲む(笑)

 

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友人がスキレットでチキンとエリンギのアヒージョを作ってくれた。旨いなぁ〜 もうこの頃にはワインにスイッチ。

 

話も尽きない。

 

お互いがツーリングに出かけた時の出来事。

 

家族のこと。

 

仕事のこと。
 

そして、ちょっと内緒の話(笑) 

 

彼はひと回りほど年下だけど、ブログで知り合い、趣味で繋がっているから年の差は感じない。自分がちょっとだけ余計に生きているから、できるアドバイスはするけど、上下関係や利害関係も損得もない。そういう関係の人がいるっていいな。

 

ブログを含めてSNSは、使い方次第で普通に暮らしていたら絶対に出会わない人と出会い、人生を豊かにしてくれる。いい時代になった。ただ、時に凶器にもなるし、煩わしいこともある。その辺は慎重に付き合わなければならない。

 

だんだんと日が暮れ、途中で日帰りキャンプに来た若者も帰り、静寂の時がやってくる。キャンプサイトの方は、結構ファミリーが多かったが、河原には我々以外誰もいない。

 

川の流れる音、木立が擦れる音。そして焚き火がはぜる音。

 

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彼が持ってきたアルコール燃料のランタンがいい味を出している。

 

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昼から夜の11時ぐらいまで、飲んで、食べて、話して。

 

寒くもなく、暑くもなく、夜風が気持ちよく、星がきれいで虫も少ない。5月はいい季節だ。

 

世の中がコロナ騒ぎで大変な時に、まるで別の世界にトリップしたように時間が流れる。

 

*  *  *

 

翌朝は、6時に起きてコーヒーを淹れて、一杯飲んだら早めに撤収する。

 

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それぞれの場所に帰っていく時間だ。

 

いい時間だった。 ありがとう。ヒデさん。誘ってくれて。また会おう。

 

明日から現実世界が待っている。そこはうまく折り合いをつけて生きていくしかないんだな・・・



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