誰か観てんの?
お茶の間の景色がここ1年ぐらいの間ですっかり変わった。
たとえば、ムスメの好きなアイドルがテレビに出てると、テレビのスイッチが入る。
観ているのは、ムスメだけ。たまにカミさんがタブレットでゲームしながらちらちら見てる。
あたしは、スマホにAmazon musicで松田聖子をダウンロードして、青い珊瑚礁を聞きながら、タブレットで株価や経済ニュースをチェックしている。
テレビがコマーシャルになる。
ムスメはスマホを立ち上げ、友だちとLINEをはじめる。
もう、ムスメの好きなアイドルの出番は終わった。
そして、誰もテレビを観ていない・・・
「だれか、テレビ観てんの?」
・・・
おもむろに、テレビの電源が切られる。
そこから、よほど見たい番組がなければ、テレビのスイッチが入ることがない。
個人が能動的にカスタマイズする時代
少し前まで、テレビはお茶の間の主役だった。ひとり暮らしをしていたときは、いつもテレビが点いていた。特に見たい番組がなくても、なんとなくテレビを眺めていた。結婚して家族ができると、見たい番組が重なれば誰がオンタイムで観るかバトルがはじまる。
そして時は流れ・・・
ムスメがスマホを持って、カミさんがタブレット買ってから、もうこんな感じだ。
最近、やたらバラエティ番組が多い。大御所芸人の司会者ががひな壇芸人をイジって騒いでいる。太った女装した男が大声で叫び、大阪のおばちゃんが若手芸人に偉そうにしている。
情報番組は、グルメと温泉ばかり。自由が丘や吉祥寺のおいしい店を紹介されても、岐阜からじゃ食いに行けねえよ。温泉は紹介されなくても、そこらじゅうにあるし。
この続きはCMの後で! って、いいながら、CM明けにダラダラとCM前の場面を流し続けて、ちっとも前に進まない番組。
CM見せられて、延々と進まぬ番組に腹立てて、おまけに大っ嫌いな芸能人が威張っているのを観ると、
「アホらし」
って、なるよね。かえってストレスになる。
お笑い好きだし、コント番組とかも好きだ。ちゃんと芸を見せてくれるなら、テレビだって観るのに。
もちろん、良質のドキュメンタリーやグレートレースに登山モノなんかは、録画して繰り返し観るよ。
ただ、いまやネットで個人がコンテンツを選び、動画やドラマ、映画を観れるし、お笑いも見れる。雑誌だって、いまや、電子で読んでいる。個人のブログやTwitterのタイムライン眺めているだっておもしろい。ときどきコメントしたり、つぶやいたり。
もう、一方的に放送されるテレビ番組に、自分が合わせる必要がなくなったのだ。ダラダラとCM流されれば、容赦なくスイッチオフ。テレビ離れは加速する。
企業だって、CM効果がなければ、広告出さなくなるよね。そういえば、昔のオートバイ雑誌なんて、半分以上広告だったのに、いまやずいぶんと薄くなったもんだ。
先日、ネットニュースで、就職したい企業ベスト50とかいう記事を読んだけど、なんとテレビ局や出版社などのマスコミ関係が1社も入っていなかった (*゚Д゚)
そういう時代なんだね。
マスコミは、気づいているけど、変われないのか、変わらないのか?
お茶の間で、お父さんが、ビール飲みながら、巨人戦を見て「おお~ ホームラン!」と声をあげる昭和の時代はレトロとなって、そして、平成も終わりを告げる。
平成の次の時代の主役は?
テレビや雑誌、書籍が廃れていってネットに置き換わっていっても、アウトプットされるコンテンツの媒体が変わるだけで、それを生み出す作り手の需要はあるはず。表現の仕方だって、昔では考えられなかったような技術が生み出され、作り手の感性を刺激する。
そういえば、アップルが動画配信サービスを開始すると報道された。
いま、マスコミは、やり方次第で新しいビジネスが展開できるのにね。プレーヤーはテレビ局や出版社、広告代理店からIT企業に取って変わったね。
いまや誰もが作り手になれる時代だ。50過ぎたオッサンだって、こうやってブログの記事書いて、インスタだってしているぞ!
さあ、平成の次の時代は、だれが主役になるのだろう?