自分は編集者だった。過去形なのは今年の3月で勤めていた出版社を辞めたからだ。
これまで、数多くの著者と仕事をしてきた。編集者と著者というのは、単なる取引関係より、かなり濃厚な関係だ。お互いの人間性がぶつかり合うと言っても過言ではない。
著者にとっては、どの出版社のどの編集者に本を出してもらうかで出来栄えも、売れ行きもかなりの差がでる。一方、編集者にとっては著者の実力を見極める目が大事だ。たとえ大学の教員であっても、みんながまともな原稿が書けるとは限らない。
ちゃんとした原稿が入らなければ本にはならない。著者を見極め、最大限著者の実力を引き出すには時に厳しいことも言わなければならないので、付き合いもある程度踏み込んで信頼関係を築いていくことが必要になる。
そうして信頼関係を築いた著者とは、利害関係を超えて深い付き合いが続くことも多い。
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Kchan先生は東京にある専門学校の先生で、とある研究大会で「知り合いの知り合い」みたいな感じで一緒に飲んで、その後原稿も執筆してもらい、気がつけば20数年の付き合いになる。Kchan先生は自分より一回り年上で御年70歳。神奈川県在住。以前は東京に出張すると「夜の営業活動」と称しては頻繁に一杯やっていたのだが、5年ほど前に現役を引退して、いまは趣味の渓流釣り三昧で悠々自適の生活を送っている。
過去一緒に諏訪湖の温泉へ行った記事 ↓
ここ最近はご無沙汰していたが、このブログの読者でもあり、ときどきコメントもしてくれる。それがお互いの生存確認になっている。
たまたま3月にKchan先生が岐阜に遊びに来て、そのときに会社を辞めることは伝えたのだが、Kchan先生にとっては平日に遊べる格好のターゲットだとロックオンされたみたいで「5月の水・木曜日で飛騨の渓流に泊まりで釣りに行くんだけど、ブルさん、ツーリングがてら来ない?」とお誘いがきた。
平日ど真ん中・・・ フツーのサラリーマンだったら「ムリーーー!」って返信して終わりだけど、あいにくフリーランスという無職の自分の予定はがら空きだ笑
「ハイ。謹んでお供させていただきます」
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目的地は高山市朝日町にある標高1200Mの鈴蘭高原。昔はスキー場があってよく滑りに行ったもんだが、ずいぶん前にスキー場は廃業し、いまは避暑地として別荘が点在するぐらいのやや寂れたリゾート地だ。ただアクセスする鈴蘭スカイラインは、知る人ぞ知る気持ちのいい快走路。
家から下道で120Kmぐらいなので、ゆっくり走っても3時間足らず。高速も走らないので今回はボンネビルで出動した。
できるだけ、メジャー国道を避けて、クルマの少ない県道を繋いで走るルートで向かう。とは言え、そもそも田舎の方へ向かうのでクルマ少ない。さらに平日のマイナールートなので信号もなくときどき地元の軽トラが走っている程度。まさにバイカーパラダイス状態!
平日のツーリング最高・・・(お仕事されている皆さまご苦労様です)
下呂市の馬瀬川沿いの道の駅で休憩。この川も清流として有名で馬瀬川の鮎は高級品らしい。あたしゃ岐阜に来るまで鮎は料亭でしか食べられない高級魚だと思っていたが(実際食べたことなかった)、今では釣り師の友人から度々いただくので、サンマやアジより身近な魚だ。
途中のパン屋で買ったレモンパンとほうじ茶で軽くランチ。このレモンパン、表面の生地もそうだが、中に入っているカスタードクリームもレモンの味がしてかなりうまい。
時間に余裕があったので、小坂町の中川原キャンプ場を視察する。立地はいいが設備は昔の古いキャンプ場。ただし、テント一張300円と格安!
レモンパンだけではちょっと物足りなかったので、小坂の道の駅でみたらし団子を食す。これ、注文してから焼いてくれるので、熱々で醤油の焦げたところがカリカリ! みたらしは飛騨に限るぜ。関東で食ってたみたらしとは全然違う。
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15時ごろにKchan先生とその同級生のカモさんが宿にチェックイン予定だと聞いていたので、時間を見計らって現地に向かう。ちなみにカモさんはKchan先生の中・高・大学時代の同級生で釣り仲間。二人は非常に仲良しで過去にも3人で何度か一緒に杯を酌み交わしている。3月にKchan先生が岐阜まで遊びに来たときも一緒だった。
※カモさんはなかなか強烈なキャラで、オモロイおっさん(怒られるか💦)
鈴蘭スカイラインは比較的路面もよく、標高1200Mまで登っていくので多少勾配はきついが楽しいクネクネを堪能できる。標高が上がっていくと白樺の木が増えて高原らしい風景となる。爽やかな風を浴び気分も上々。この日は先行のクルマに引っかかることもなく、一気に駆け抜けることが出来た。対向車も数台すれ違う程度。
鈴蘭高原の展望台。ややガスが多かったが、御嶽山がきれいに望むことができた。
本日のお宿。民宿すずらん。とても愛想のよいおばあちゃんが出迎えてくれた。
https://minshuku-suzuran.jimdofree.com/
バイクは夜露で濡れるからと、納屋の中に停めさせてくれた。これ、バッグ類を取り外さなくてもよいので非常に助かる。
宿の前には西洞川という綺麗な川が流れており、秋神川という渓流釣りのメッカにも近い。けど、釣りやらないからよくわからん・・・
一足先に宿について、間もなくKchan先生とカモさんも到着。
部屋に入って、ワイワイガヤガヤひとしきり話をしたあと、風呂に入ってお待ちかねの夕食。
民宿といえど、料理は豪華。ご主人は料亭で修行されたそう。なんと飛騨牛の陶板焼きまで付いてくる。
目の前の料理に我慢しきれずパクついてから写真撮り忘れたことに気づく💦 これはHPから写真を拝借した。
これはヤマメ?の唐揚げ。これだけは手を付ける前に写真を撮った。アタマからバリバリ食べれられる。川魚ってうまいよなぁ
食事の後は部屋に戻って晩酌の続き。でも、二人とも長距離運転してきたので疲れたのか、お酒もそこそこに就寝した。まあお年寄りだからね。
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翌日も天気はまずまず。釣りする二人は朝早くから出かけると思っていたのだが、朝食食べてもゆっくりしている。
「釣り行かないの?」
「魚は逃げないからね」
もうガツガツと朝から日暮れまで釣るようなことはないらしい。年だね。楽しめる程度でいいのだと。確かに自分だって、もう朝から晩までバイクで走るのしんどいもんね。楽しめる程度。ほどほど。よくわかります。これからの人生、そんな感じで生きていきたい。
と、いうことで、Kchan先生とカモさん、お宿のおかみさんに見送られ、一足先に宿を後にする。
行きと同じ道で帰るのもつまらないので、高山市を抜けて国道158号線で荘川・郡上経由のルートで帰ることにした。
荘川の道の駅「桜の郷」でちょいと休憩。
売店では地元で採れた野菜や山菜が売られていた。
なんかうまそうなアスパラ
ひと束180円也
採れたてのアスパラとほうれん草を買った。
結構日差しが強くなって気温も上がってきた。野菜が萎れてしまわないの?
はい大丈夫。
今回、冷えたお酒を持っていくために、クーラーボックスも積んでいったのだ。
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夜に宿で保冷剤も凍らせておいたので、冷え冷えのまま持ち帰ることができる。積載はCBに比べボンネビルの圧勝だ。ちなみにリヤのアルミトップケースもFC-MOTO製32Lを買い足した。サイドバッグも取り付けて、これで2~3泊のツーリングだってOKだ。
家に帰ったら、早速アスパラの肉巻きを作ってみた。やわらかくて味も濃い。やっぱり旬の食材っておいしいよね。
こんな感じで日々生存しております。でも、そろそろ仕事しないとなぁ💦
グループ参加しています。
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