やっちまったな、おっさん・・・
「大型バイクで集団暴走『ローリング族』男5人を逮捕」なんてニュースが流れてきて最初に出てきた言葉。
群馬県の県道を大型バイクを連ねて危険な暴走行為をしたとして、5人の男が逮捕されました。
沼田市の■■■・■■■容疑者(55)ら5人は去年10月、カーブが連続する県道を法定速度を大きく上回るスピードで集団で走行し、周囲に危険を与えた疑いが持たれています。
5人は急カーブの山道をスピードを競うように走る「ローリング族」と呼ばれるグループで、去年の夏ごろSNSに走行シーンが投稿されているのを見た警察が捜査を続けていました。
地元の人たちからも度々、「危ない」と苦情があったということです。
5人は「レースの練習だった」「スリルを味わいたかった」などとおおむね容疑を認めているということです。
しかし「おじさんローリング族」って (^_^; なんか悪意を感じるネーミングだなぁ~ ひどい言われよう(笑)
よくよくニュースの映像を見てみると、赤いCBR?はスリックタイヤに灯火類もなく、レース用のカウルじゃないの? これはやり過ぎ。完全にアウト。
一気にバイクのイメージがダウンするニュースで非常に残念だ。
ただね。
この人達を擁護する気はないけど、逮捕されて住所や名前まで晒されるほど悪質な犯罪なのだろうか? ぐんまーの赤城のお山は、クルマもバイクもこんな連中ばっかりじゃないの?
50歳台と言えば、結婚してたり、子どもだっているかもしれない。会社勤めの人もいたけど、年齢的にはそれなりの役職に就いているだろう。
「課長がおじさんローリング族で逮捕されて全国ニュースになってます!」てなことになっていないだろうか?
峠を攻めている動画をSNSに投稿するなんて大人げない行為だとは思うけど、全国ニュースで晒されるなんて同じサラリーマン種族として同情の念を禁じ得ない。
(保安部品が付いていないなどの違法改造は非常に問題あるけど)法的に違反の罰金払って、免許の点数が減点されるなどの罰を受ければ済む話しじゃないのかな。
証拠バッチリで、真似する人がいっぱい出てきては困るから見せしめなんだろうね。ご愁傷様 🙏
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大きな声では言えないが・・・
大型のスポーツバイクに乗っていた頃、交通量の少ないお山の峠道をそこそこのスピードで流したことはある。1度や2度じゃない。
スポーツバイクに乗っている人だったら、みんな身に覚えがあるでしょ?
「ない」とは言わせない(笑)
もちろん、社会的に問題のある行為だとは思う。建前上はね。ただ、日本のみならず、世界中の峠道では、日夜、こんなバトルが繰り広げられている。イニDやバリ伝は現実の世界でもあるし、峠あがりのレーサーなんていくらでもいる(最近のレーサーは英才教育で峠あがりは少なくなったみたいだけど)。
それでも公道はリスクが高すぎる。フルバンクしてコーナー曲がるなんて自殺行為だ。対向車もくるし、浮き砂や落石、動物だって飛び出してくるかもしれない(目の前をサルが横切って轢きそうになったことある)。それに自分の走りががどのくらいのレベルにあるのかも測りにくい。だから思いっきり走りたいときにはサーキットに行くべきだ。
逮捕された人たちは、映像を見る限りそのままサーキットで走れるレベルのバイクやヘルメット、革ツナギなどの装備を持っていた。
「レースの練習だった」なんて言ってるみたいだけど、公道をいくら速く走っても練習にはならない。公道とサーキットはまったく別物だ。
多くのコメントが付く中で「速く走りたいならサーキットに行け!」という声は多い。最近は、手軽にスポーツ走行できるサーキットも増えたからね。正論だと思う。
幸い自分は、近くには鈴鹿ツインサーキットやスパ西浦などのミドルクラスのサーキットがあって、ときどきスポーツ走行を楽しんでいた(過去形)。
サーキットでは、タイムという絶対的基準があって、自分のレベルが客観的にわかる。なおかつ、スピードレンジは公道に比べればはるかに高いが、安全性という意味では格段にサーキットの方が高い。峠では絶対に味わうことのできないスピードでコーナーを駆け抜けていくのは爽快だし、マシンの性能を目一杯使って走ることができるようになると、技術も向上して普段のライディングに余裕も生まれる。
SRに乗り換えてからは、それほどスピード出ないし、バンク角も浅く、タイヤも細身のバイアスだから、がんばって走っても知れているし、もうそんな走りはしなくなったけど。
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SNSが発達して、情報の伝達力やスピードが格段と早くなり、かつ、誰もが簡単にコメントしたり、記事を書いたりできるようになると、本当に、いつ、どんなきっかけで晒されたり、誹謗中傷の嵐に巻き込まれるかわからない。恐ろしい世の中だ。
SNSは使い方によって、便利で、楽しく、コミュニケーションの幅が広がるツールではあるが、使い方次第で諸刃の剣的な側面もある。ネットリテラシーを高めるというか、危機管理だけは抜かりなく、慎重に慎重を重ねるぐらいがちょうどいいと思った一件でした。