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令和時代のビジネスと働き方「終身雇用は既に終わっている」【前編】大企業すら終身雇用を保証できないと言い始めた

 

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終身雇用はとっくの昔に終わっている事実を俯瞰する

 

トヨタの豊田章夫社長が「雇用を続ける企業などへのインセンティブがもう少し出てこないと、なかなか終身雇用を守っていくのは難しい局面に入ってきた」と言った。

 

business.nikkei.com

 

端的に言えば、今後、終身雇用を続けていくのは無理だと言っているのと同じだ。

 

新卒一括採用

 

年功序列

 

終身雇用

 

日本の産業を支えた3本の矢は、平成の終わりとともに終焉を迎えた。業績が好調なのにもかかわらず、中高年社員をリストラする動きもある。

 

www.businessinsider.jp

 

なんでこんな動きが加速しているのだろう。これまで会社に忠誠を誓っていれば、会社が何とかしてくれた。それは少し前の産業構造のときの、経済成長が続いていた時代の話だ。次から次へと新しい商品やサービスが生まれ、みんながこぞって商品やサービスを買い求めた時代の話だ。

 

便利で豊かな暮らしをみんなが求めていた。一方で情報も限られていた。だから、ひとつのビジネスモデルを少しずつ変えながら長く商売できた時代の話だ。

 

昭和の東京オリンピックが開催されたころにはじまり、平成に入ってバブルがはじけたときに終息の局面に入った。たぶん今年の東京オリンピックが終わる頃には大変な時代に突入する・・予感。

 

  

ビジネスモデルが長く続かない

 

ビジネスモデルって言葉をよく聞くようになった。

 

その意味って、わかるようでよくわからない。

 

とりあえずウィキペディアから引用してみる。

 

ビジネスモデル(Business Model )という用語は、1990年代中盤から後半のIT(Information technology) の発展に伴って広く米国で普及した(Mahadevan, 2000)。

―(中略)―

顧客は企業から提供される製品やサービスと引き換えに代金を支払い、企業は利潤を得るという一連の構造を指してビジネスモデルと呼ぶ。特に、消費者と企業間の連絡手段としてインターネットなどの新たな情報技術を活用し、製品やサービスの選択と購買(調達)、決済、配送(物流)までの一連の商行為を整理しシステム化し、収益性を高めた新規性のある事業形態が登場したことで注目される言葉となった。

出典;https://ja.wikipedia.org/wiki/ビジネスモデル

 

ぶっちゃけ「どう儲けるか」という「型」みたいなもんだと思う。商品なりサービスを作り出して、広く一般に、または継続的に購買してくれる客を作ることだ。

 

ブランド品を見てみればよくわかる。原価数万円の品を数十万、下手したら数百万で売るためにブランドを磨き上げるビジネスモデルもあれば、逆に「え! この値段でこれが買えるの?」と顧客に最大限利益を還元して薄利多売で儲けをだすモデルもある。

 

その企業しか作れない技術を作り上げて希少価値を高めるのも一つの戦略。

 

ただ、大概は他にマネされて同じものが安く売られて、最後は消耗戦のうえにシェアを取った企業だけが生き残っていく。

 

ただし、いきなりイノベーションが起こり全然違う分野に顧客を乗っ取られてしまうこともある。例えばデジカメがスマートフォンに乗っ取られたり、雑誌がインターネット媒体に変わったり。

 

技術や科学の進歩が早くなればなるほど、ビジネスモデルの賞味期限は短くなっていく。

 

なんだか最近はそんな現象が加速しているよね。

 

シャープは三重県の亀山市に最先端の液晶テレビ工場を作り、そこで生産された高品質な液晶テレビは「亀山モデル」っと言って一大ブランドを築いた。忘れもしない日韓W杯の時に17万円もする亀山モデルを買ったっけ(もちろん今も現役で居間に鎮座しています)

 

toyokeizai.net

 

しかし、その栄華は10年も続かずに、安く普及品を生産する中国や韓国の企業に追い越されていった。いまやシャープは台湾企業の鴻海グループになった。これは自分の中では結構衝撃的な出来事だった。

 

 「日本の大手企業ですら外資に買われていくんだ」「松下に買われた三洋電機はマシな方だ」とも思った。東芝や日立などの名だたる企業も部門ごと事業をリストラしたり、売却したりしている。

 

ちょうどその頃、自分の会社もM&Aで他の企業に資本が移り、創業者の社長が辞めて経営環境が一変した。

 

えー❗️ ってなった(爆)

 

ビジネスモデルを雇用という側面で眺めてみると

 

企業がビジネスモデルを転換すると、そこで働いている人に少なからず影響がある。

 

ひとつの企業がひとつのビジネスモデルで何十年も商売はできないことは明らかだ。同じ名前の企業でもいつの間にかまったく違う商売をしていることも珍しくない。あのIBMがThinkPadをもう作っていないなんて信じられないでしょ? IBMはBtoCに見切りをつけてBtoBのビジネスモデルに転換している。本当に「いつの間に?」だ。

 

企業の寿命は縮んでいる。Innosightが発表したこちらのデータによると、60年代に30年間、世界トップ企業にランクインできていた企業は半分の約15年で退出させられている。

― 中略 ―

実は、短命化しているのは企業ではないことに注意したい。実際に、バブル崩壊を経ても多くの金融機関は(合併は著しいが)生き延びている。私がかつて所属していたIBMは3分の1ほどに縮小したものの、存命している。一方でスタートアップの大半は数年で消滅する。なので、大企業はスタートアップと比べて「安定している」というのは真理と言わざるを得ない。

しかし、IBMの例のように、その看板の下で働く人たちは減っている。勤めている人たちもずいぶん入れ替わっている。一方の株価は安定はしていることを考えると、安定しているのは株主なのかもしれない。では、何が短命化しているかというと、「ビジネスモデル」である。稼ぎ方が変わってきているのだ。

 引用:人間の寿命が延び、ビジネスの寿命が縮む - Magic Hour Blog

 

IBMでパソコン作っていた人は職を失っているはずで、転職しているか別の仕事に就いていることになる。アメリカの企業の話でしょ? そう思っている人は多いかもしれないけど、現実はグローバルに、そしてもちろんローカルにも影響を与えながら進んでいる。

 

富士フィルムで写真フィルム作っていた人はどうしているんだろう?

 

ソニーでウォークマン作っていた人はどうしているんだろう?

 

もちろんわかりやすく喩えているだけで、そんな単純な話ではない事は承知の上だが、ビジネスモデルが変われば働いていた人もなんらかの転換を求められるのは事実だ。

 

たとえば、アメリカ企業のAmazonが日本に進出したことと、街の本屋が激減していく様はよく重なる。約20年前に2万2000店あった本屋は2019年に約1万店にまで数を減らした。田舎で品揃えの少ない本屋しか選択肢がなかった人も、Amazonなら何十万冊という本から選べて自宅まで届けてくれるのだから、わざわざ地元の小さな本屋には足を運ばなくなる。

 

www.bunkanews.jp

 

本屋の店員という職業がいつか無くなってしまうぐらいの勢いだ。そのぐらい、ひとつのイノベーションが起こるたびに、多くの社会の仕組みがガラッと変わる可能性がある。

 

そんな時代に、新卒から40年(70歳定年なら50年だよ!)も同じ人を雇い仕事を与え続けることができる企業があるのだろうか? 

 

 

[後編へ続く] ↓

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【参考文献】 

LIFE SHIFT(ライフ・シフト)

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