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ふるさと納税狂騒曲に思う。

泉佐野市の戦略

 

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いくら地方分権が叫ばれても、中央が財源を握っている以上、真の地方自治は実現しない・・・

 

という現実を見せつけられたよう。

 

何のこと?

 

ふるさと納税。泉佐野市が3月末までの期限でアマゾンギフト券20%還元するキャンペーンを5月末まで続けるというアナウンスが流れた。ふるさと納税の返礼品等を規制する法律が施行され、6月以降は納付先の団体に指定されないと、ふるさと納税しても税金が控除されなくなる。4月以降、指定自治体の審査に入り団体を指定するらしい。

 

やっぱり日本は中央集権国家だ。国は財源を絶対的にコントロールしたいのだ。手放したら地方を脅せなくなるからね。だから法律でふるさと納税で荒稼ぎする自治体に歯止めをかけた。多くの自治体では返戻率の高い商品や換金性の高い金券等について、4月以降の取り扱いを中止した。

 

そんな中で泉佐野市は、たぶん、もう指定されない覚悟を決めたんだろう。

 

国の規制で、返礼品は地場産業のモノや特産品で寄付金の3割以下という条件にしたら、特に特産品や地場産業らしいモノがない泉佐野市は、寄付金が激減するのは目に見えている。

 

だったら、最後の最後まで寄付金をかき集めたほうがいい。ふるさと納税自体、いつまで続くかわからんし。そういう判断だろう。

 

3月31日に、泉佐野市のふるさと納税のサイトは繋がりにくくなったという。国民だって、お得なうちに寄付しておこうって思うのは当たり前。

 

泉佐野市のやり方を非難したり、馬鹿にしたりする意見も散見するけど、資本主義(市場原理)とはそういうもの。経済合理性で物事が動くのだ。きれい事ばかり言ったって飯は食えない。

 

もちろん、自分も泉佐野市に納税したよ。お米とビールとサーロインステーキ、ハムとソーセージの詰め合わせをお願いした。アマゾンギフト券は、本買ったり、ウサギの餌を買ったりするのに使わしてもらいます。

 

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ふるさと納税は、所得が高ければ高いほど、有利な制度になっている。所得によって寄付により所得控除される上限があり、当然ながら税金を多く払っている人の方が、寄付の上限(控除される金額)が高い。たとえば、年収500万円ぐらいの人は、おおよそ5万円。これが1000万円ぐらいだと15~16万円ぐらいになる。

 

年収2000万円だと50万円だよ!

 

一方で、年収200万円の人がふるさと納税する余裕があるかと言われれば厳しいよね。

 

正直、制度設計に問題ある。けど、高所得者ほど、そういうのに目ざといんだよ。だから稼いで金持ってんだ(ちょっと恨み節・・・)

  

 

面倒くさい・わからない・知らないが狙い

 

前にも書いたけど、減税や非課税、所得控除、各種手当や補助金等の支給など、使えるモノは使わなければ損をする。

 

 

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ただ、こういうものは、黙っていては使えない・教えてくれない・もらえない仕組みになっている。

 

「広報に載ってます」

 

「ホームページを見てください」

 

「パンフレットが窓口に置いてあります」

 

これはまだいい。

 

「官報で告知します」

 

って、だれが官報なんて読むんじゃい!

 

(ちなみに、うちの会社で官報取ってますけど、積んで山になってます)

 

自分から情報取りに行かなければ、いつの間にか期限が終わっていたり、知らないで過ぎていく。

 

国や地方公共団体が行う制度やサービスは基本的に申請主義だから、それらを利用しようと思うと各種証明書を揃え、小難しい用語で書かれた書類を書いて提出したり、支給要件をクリアするためにさまざまな調整をしなければならない。

 

こうして、はじめてその恩恵を受けられる。

 

その、ちょっとした労力を惜しむか、惜しまないか。それで数十万、場合によっては数百万の差が出る。

 

簡単に申請できて、支給されたらみんなするでしょ?

 

それじゃ、予算がいくら合っても足りなくなる。

 

たとえば、PayPayの100億円キャンペーンが合ったじゃない。あれ、最初にあんまり条件つけなかったから、100億円があっという間に終了した。

 

同じようなことを国がしたら、もらえなかった人が暴徒化するよ(笑)

 

だから制度というのは条件つけて、わかりにくくして、いろんな書類を出さないともらえないように設計されているんだ。

 

ああ面倒くさい。よくわかんない。そんなの知らない。

 

って、投げ出したら、それで終了。知る努力、手間をかける努力、理解する努力・・・人間生きていくには粘りが必要なのだ。

 

格差社会のスパイラル

 

格差社会っていわれるけど、根本の「所得の格差」は、たんに稼ぐ金額の格差だけじゃなくて、情報の格差だったり、その情報を処理する能力の格差だったり、さまざまな知識・技能の格差につながっていく。そして、一度広がった格差は、もう埋めることができないほど広がっていくんだよね。

 

(ピケティも言ってた。ただ、あんな分厚い本読んでないけど(^_^;))

 

21世紀の資本

21世紀の資本

 

 

 自分もいろいろ勉強したり、情報を集めたりはするけれど、中間層はいつ下層に落ちていくかわからない不安を抱えながら日々暮らしているんだ。

 

いつの間に、日本ってそういう国になったんだろう。それとも、昔からそういう国だったのかな。

 

少し前の「一億総中流社会」が、単なる幻想だったのだろうか・・・

 

 

追伸

この先、泉佐野市が国からどんな仕打ちを受けるのか。マジ心配。。。

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